老いも若きも選挙に行こう

　私たちの暮らしを形作る法律や政策は、すべて政治によって決まります。そして、その政治を動かすのが選挙です。選挙とは、私たち一人ひとりが自分の意見を反映させ、社会の未来を決める重要な手段です。しかし、日本における投票率は年々低下傾向にあり、特に若者の投票率の低さが問題視されています。これは、民主主義の根幹を揺るがす深刻な問題です。そこで、本稿では、なぜ選挙に行くことが重要なのかを考え、「老いも若きも選挙に行こう」というスローガンのもと、すべての世代が選挙に参加すべき理由を伝えたいと思います。

１．選挙は「私たちの未来」を決める場

　選挙で選ばれた議員や首長は、私たちの暮らしに直接影響を与える法律や政策を決定します。例えば、消費税の増減、年金制度の改革、教育や医療の充実、働き方改革など、私たちの生活に密接に関わる問題が選挙の結果によって左右されます。もし、選挙に行かず無関心でいれば、自分に不利益な政策が決まったとしても文句は言えません。

　また、未来の社会がどうあるべきかを決めるのも選挙です。高齢者世代にとっては、安心して老後を過ごせる社会の構築が重要でしょう。一方、若者にとっては、安定した雇用や教育制度の充実が求められます。つまり、どの世代にとっても選挙は「自分たちの未来」を決める機会なのです。

２．投票しないことの危険性

　投票しないことは、単なる無関心にとどまりません。選挙に行かない人が増えると、一部の意見を持つ人々の声が大きくなり、社会全体のバランスが崩れる危険性があります。特に若年層の投票率が低いと、政治家は高齢者向けの政策を優先する傾向が強まります。なぜなら、政治家は当選するために、投票に行く人の意見を最優先するからです。

　その結果、若者向けの教育・雇用政策が後回しにされ、将来の社会がより不安定になってしまうかもしれません。投票しないことは「自分の意見を放棄すること」に等しく、他の誰かに自分の未来を委ねてしまうことになるのです。

３．「私一人が行っても変わらない」という誤解

　「どうせ自分一人が投票しても、何も変わらない」と思う人も多いかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。選挙の結果は、たった数百票の差で決まることもあります。もし、多くの人が「自分一人では変わらない」と思い込んで投票しなければ、本当に変えることはできません。

　また、政治家は有権者の行動を細かく分析しています。若者の投票率が上がれば、若者向けの政策を重視せざるを得なくなります。つまり、一人ひとりの投票行動が、政治を動かす大きな力になるのです。

４．投票することは権利であり、責任でもある

　私たちは民主主義国家に生きており、誰もが投票する権利を持っています。この権利は、歴史の中で多くの人々が努力し、闘い、勝ち取ってきたものです。しかし、権利には責任が伴います。選挙に行くことは、社会の一員としての責任でもあるのです。

　例えば、会社や学校で「自分の意見を言わずに、決定に文句を言う人」がいたらどう思うでしょうか？きっと「意見を言わなかったのに、不満を言うのはおかしい」と感じるでしょう。それと同じで、選挙に行かずに政治に不満を言うのは、筋が通りません。自分の意見を反映させたいならば、まずは選挙に行くことが必要です。

５．どうすれば投票しやすくなるか？

　では、どうすればより多くの人が投票に行くようになるのでしょうか？

投票日を事前に確認する投票日はあらかじめ決まっています。選挙の予定を早めに確認し、予定を調整しましょう。

期日前投票を活用する選挙当日に予定がある場合は、期日前投票を利用できます。これにより、忙しい人でも投票の機会を確保できます。

家族や友人と一緒に行く選挙に行くことを習慣化するために、家族や友人と一緒に投票所に行くのも良い方法です。

SNSで呼びかける若者の間ではSNSの影響力が大きいため、選挙に行くことを周囲に呼びかけるのも有効です。

６．老いも若きも選挙に行こう

　選挙は、私たちの未来を決める重要な機会です。若者が投票に行かないと、未来の社会が自分たちの望むものとは違う形になってしまうかもしれません。また、高齢者も「自分の時代は終わった」と思わず、未来の世代のために投票することが大切です。

　私たちの一票は、小さなものかもしれません。しかし、その一票が積み重なり、社会を動かす大きな力になります。「老いも若きも選挙に行こう」というスローガンのもと、すべての世代が自分たちの未来を見据えて投票に行く社会を実現しましょう。

　あなたの一票が、未来をつくるのです。

※2018年度～2024年度までの活動は　大学編入！文系の対策（無印）にアップロードされています。